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とどまることが知らない中国の環境規制(続き)

アップデート:2019/01/24 お知らせ 閲覧数:633

とどまることが知らない中国の環境規制(続き)

 

秋頃に中国の出張中で、数十万人の町のトップに上り詰めた友人との会食の機会があり、

食事中に、友人は絶えずに携帯をチェックしていました。あまりにも頻度が高すぎることに

ご自身にも気づかれたか、「あいにくの雨の日で、関連部署から洪水に関するメッセージがないか

気になって仕方ない」と、友人は申し訳なさそうに説明しました。友人によると小さい頃は

「学而優則仕」の教えの影響もあり、大人になったら権力を握る官僚になるのは

数多く子供達の夢でした。友人も当然それに向かって必死に勉強をし、

望んだ道を歩んできました。ところで30年間ほどの歳月が経ち、時代の移り変わりの影響もあり、

いざご自身も「圏内」に入ってみたら、大小を問わない仕事の忙しさをはじめ官僚の道は如何に

荊の道か良く分かってきたとのことです。雑談を混じり私が興味のある環境問題については、

市の「環保局」の対応は市のトップを務めるご自身の今後の出世も左右されることがあり、

且つご本人は地元の「川長」を兼任し、川沿いの環境に関わる実務を率いているとのことで、

実に神経を使っているとのことです。「衣食足りて礼節を知る」古語の表れか、

中国の経済成長に伴い庶民の環境意識は日に日に高まり、工場の排水、排気から、

庶民屋台の煙の紛争まで、「環保局」は日々市民の苦情対応に追われているようです。

30年も遡れば、高い煙突は「四つの現代化」の象徴として、度々小学生の作文に取り上げられましたが、

30年しか経ってない目下は、どこかの煙突から煙らしき煙が出れば、「環保局」の電話は鳴り止まないほど

中国人庶民の環境意識の台頭速さに感心し、「今度お目にかかる時はさらに青山緑水をお見せできるだろう」と

友人の抱負も聞かせて頂きました。

 

中国に進出された日系メーカー様から材料の表面処理加工に関するご相談頂きました。

現状頼まれている加工先は、キャパシティーの関係で納期が遅れたり、

思うように数を加工してもらえなかったりしますので、中国ローカール企業でも良いですので、

加工先を提案してほしいとの内容でした。

ご依頼先は公私、名実ともに大変お世話になっていた方で、お困りに置かれている状況下で

少しでもお役に立ちたい一心で、加工できるだろうと思われる業界の川上企業の社長さんのご紹介をはじめ、

業界の中の友人の友人をご紹介いただくなど、あらゆるアンテナを張って早速調査を取り込み、

加工能力があるだろうと思われるメーカーをリストアップしましたが、その後の進捗は思うように捗れませんでした。

理由としては、同表面加工液は溶剤が含まれており、においもキツイ薬剤の為、

・一筋表面処理加工専業で進めてきた中国のメーカーは国の環境規制により閉鎖されたり、

・今まで自社で表面加工してきたメーカーは外注に出していたり、

・外注を受け取る加工先は、キャパ以上に注文が殺到し、新しい引き合いに渋ることと、

国の規制に満たすために新たに導入した廃水処理設備の投資費用を加工賃に転嫁した分、

加工コストは予算をオーバーしたり、

との諸々の問題はあらわになってきました。

 

ご依頼先の仕事の数量からすれば、現地メーカーにとっては魅力的な仕事に違いないだろう。

「数年も遡れば、(煙、におい知られにくい)夜中を使っても、仕事を引き受けたいが、

今の環境取り締まりの高圧から見れば、まずこっそり加工するのは無理であり、

汚水を垂れ流すのは自分の生活環境を悪化させる一方ですので、やるべき行為ではない」と、

某当てにしていた社長は本音を漏らしました。

 

昨年春から立て続け中国の出張をしてきました。地域的には南のシンセン市から上海、

さらに北の山東省辺りに亘ります。お世話になっている現地駐在員の方との会食の機会も増え、

こちらの環境問題の質問に対して現地駐在員の方が大体口揃って言ったのは、

「環境規制以降、空気はキレイになりましたね」との事です。このまま続けてくれたら、

「日本に置いてきた家族を呼んでもいいではないか」とおっしゃられる方もおられます。

近年、上海のいつもくすんで見えた空もすっきりする天気なってきました。

環境規制により職場を失ったり、稼働日減少により収入が減ったりする方には

不憫かもしれませんが、全ての国民の皆さんは共有している

生活環境の向上につながったのは言うまでもないでしょう。

2018.9北京

2018.10上海

2018. 11広東

 

 

 

 

 

 

 

 

 

余談ですが、空気に関わる製品を製造されているユーザー様あり、中国のPM2.5の問題が騒いでいた頃には、

中国現地の新興メーカーから製造が追いつかないほどの注文量が参り込んだが、

一昨年から中国の環境規制の影響が奏功し、空気がキレイになったかとも思われる原因で、注文量は急激的に減った

(平常に戻った)とのことです。環境規制は思わぬ我々日本の製造にも影響を与えていることを

ユーザー様との会談中に改めて考えさせられました。

 

取引先のメーカー様は中国から特殊化学品を買っていました。そもそも発注頻度が高いものではなく、

いざ注文書を仕入れ先に送ったら、帰ってきた回答は「製造中止になったため対応不可」でした。

同添加剤は少量ながら、製造上に欠かせないもので、途方に暮れた購買は、弊社に何とかならないか

相談をくださりました。この手あの手を使って製造元の社長さんの電話番号にたどり着きましたが、

環境規制の影響により工場自体は閉まったままで、とっても供給責任を果たせる状況ではないことが

目の当たりにしました。それでも粘った結果、社長のご好意で川下の納品先をこちらお願いした通り、

ご教授くださり、先方から一部の製品を譲って頂くことになり、弊社ユーザー様は目先の危機から抜け出され、

「緊急事態」と言う状況でエンドユーザー様の了承を得てスムーズに他社品に切り替えました。

このように下策とはいえ順調に切り替えられるケースは極々一部であり、多くの場合は泣き寝入りして、

自社製品も廃番にしたり、嫌々もイレギュラー手順を踏まざるをえない終わり方でしょう。

 

ここまで読んだら「供給責任をもっと勉強してくれ!」と中国のサプライヤーに怒りをぶつける方が

おられると思いますが、誤解をしてほしくないですので、筆者だけの体験かもしれませんが、10数年間

グローバルビジネスに漬け込んできました経験によると、中国のサプライヤーは日本の会社ほど供給責任

という意識を持ってないのは事実ですが、日本から一歩でも出れば、国に関係なく、「供給責任」という

言葉は通用しにくいのもつくづく感じました。筆者は仕事関係上、接触してきた数々の社長さんは

「目の前にビジネスチャンスがゴロゴロ転がっていて、喉から手が出るほど拾いたい、

応えたいのは言うまでもない」のは殆どで、まして相手は日本の得意先様で、付き合っているだけで

ステータスになりますし、与信についてもほぼ心配不要なビジネスパートナーですので、

我々が思うより中国のメーカーは日本のユーザー様を

重宝しています。実際に、同じ製品なのに、中国国内のユーザー様向けと比べ、より安い価格設定で

日本のユーザー様に出荷している社長さんもいらっしゃいます。理由としては当小文から脱線しますので、

ここに書きませんが、ご興味がある方はお会いする際にご説明いたします。

 

とどまることが知らない中国の環境規制」小文を書いてから、良くお客様から「その後」について

ご確認されるようになりました。お恥ずかしいながら専門家でもなければ、学者でもありません。

あくまでも日常のビジネスにおいて感じたことをここに綴っているだけで、皆様のご参考になれば幸いです。

 

昨年10月にテレビ局から取材のお電話をくださった方へ、お電話頂いた時に、あいにく海外の新幹線に乗っており、

海外の現地携帯に転送された電話のせいなのか、電波途切れ途切れで、より丁寧にお回答できず申し訳ございませんでした。

電車を降りたら折り返し電話しようと思いましたが、転送電話なので、電話番号が残ってないことに気付き、

局のホームページで電話番号を調べて連絡するのも考えていましたが、御社ほどの巨大企業で、

部署すら聞けなかった状況ではとっても繋げる状況ではないのを判断し、諦めました。

決して対応は疎かにしておりません。当小文を読まれる機会があることを祈って、

ここの場所を借りてお詫び申し上げます。

 

せめてクォーター毎に更新しようと思ってブログをスタートしましたが、本当にたくさん素晴らしい方に恵まれ、

可愛がられ、たくさんの仕事を振ってくださいました。言逃れになるかもしれませんが、

日々の目先の仕事の対応に追われて思うように更新できてないのは現状です。

 

本題の環境規制に関することに戻りますが、秋冬時期に入っており、耐火物原料をはじめ、

製造過程で粉塵、廃水が出やすい原料の調達については油断を許せないでしょうか。

耐火物原料アルミナ、BA製造の重鎮の伊川辺りは、関連企業の環境規制に関する

指導は不十分という理由で、今年の1/21に政府主要責任者を「環境督察チーム」に呼ばれたニュースが流れており、

環境規制の一環とも思われる安全生産を管理する「江蘇省応急管理庁」が近日199社の危険化学品製造ライセンス

取り消しました。耳寄り情報によると昨年2018年の分を入れて全国約1000社ほどのライセンスを取り消され、

関連製品を中国から調達される購買様は目を離せないでしょう。